エラが張っている方は、えらの骨が一般の方より発達しているためで、その部分の骨を削ることでエラ張りを解消することができます。口腔内(口の中)のエラに近い口腔粘膜から切開し、エラ張りの部分(下顎角部)まで、骨膜下をはがし、希望のラインまでえらの骨を削り取ります。下あごには、骨にくっつくようにして咬筋と呼ばれる口を動かす筋肉があるので、エラの骨を削る時に削る部分から咬筋を切り離します。口は他の下あごにある口筋で、十分に動かすことができるので口が動かなくなる心配は全くありません。切り離した咬筋も、いずれ萎縮してしまいますので、口に何らかの影響を与えることはありません。傷跡は口の中から全ての治療を行いますので全く目立ちませんが、治療後の糸がある間は、口が開けにくくなっています。口腔内から治療をするのではなく、下あごの下のエラに近い部分を数㎝ほど切開してエラを削るやり方もあります。この方法は、口腔内から行う方法より、エラを多く削ることができるので、エラ張りがかなり大きい方に向いています。ただ見えにくい部分とはいえ、外側から切開するため、縫合痕が若干残ります。
レントゲンを撮影したとき、骨の張り出しは少ないのにエラが張っているように見える場合があります。これは咬筋肥大症といって、口を動かす筋肉が大きくなってエラが張っている状態です。その咬筋のボリュームを落とせばエラ張りが改善されるので、BOTOXをエラに注入し咬筋の一部を麻痺させます。するとその筋肉は使用されなくなるので、自然にボリュームが落ちていきます。