子供のころから唇をかむ癖がある人や、遺伝的な原因で通常より厚い唇になる場合が原因として多いようです。一般に「唇が厚い」と言われるものは、個人個人によってどの程度が「唇が厚いか」という基準が違うので、術前に行われるドクターカウンセリングでどのくらい薄くするのかをドクターと相談しながら決めていき、実際の治療になります。上唇と下唇とも、赤い色から肌色に変わる部分を中心として左口角から右口角(唇の端から端です)まで弧を描くように切開し脂肪層を切除し、縫合いたします。傷口は唇の輪郭に沿って切開いたしますし、傷跡は唇のシワのように見えますので目立つ心配はないのですが、抜糸するまでは多少なりとも糸が目立ちます。上・下唇の治療は各々20~30分ほどで終了いたします。唇をひっくり返して、裏側から切除して厚みを取る方法もあります。
適度な厚みがあるととても魅力的に見えるものです。カウンセリングでどの程度厚みを持たせるか決めていただいた後にヒアルロン酸を注入します。注射で全て行いますので、傷跡の心配もなく、すぐに効果が実感できます。
「口をへの字にする」などの言い方があるように、口角(唇の端)が下がっている方はなんとなく怒っている表情に見られがち。そんな方にお勧めしているのが口角吊り上げ法です。この方法は本来、顔面神経麻痺などで下垂した部分を整えるために発展した手術法です。それを美容手術に応用したものになりますので、効果・安全面で信頼性の高い方法です。具体的には、口腔(口の中)内より全ての治療行為を行います。口腔内の一部を切開し、そこから口輪筋と呼ばれる筋肉を一部切除し、残った口輪筋を口角の骨膜に固定いたします。完全に固定してしまいますので二度と戻ることはありません。治療時間は約30分です。